スー・トンプキンズ 『ASPECTS IN ASTROLOGY』

Part One: The Principles of Aspect Interpretation 1.The Planets」より

スー・トンプキンズ

 

太陽

石塚隆一(大倉山占星術研究会 主宰)

アイデンティティの感覚、私たちが重要だと考えるもの、私たちが誇らしく思うもの、私たちがハートを込めようと探求する対象。活力。重要性。プライド。輝き。称賛。私たちの意志、目的、未来の目標。

 

 

私にとって、太陽が正確に何を示すのかを定義することは難しい。ときどきそれはセルフ(自己)のシグニフィケータとして描写される。おそらく、それは「セルフ(自己)」という用語が何を意味するかによるのだろうが、私は個人的にその用語をユング心理学的な視点での、意識的な部分とともに無意識も含む個人の「セルフ全体」を意味すると解釈する。この場合、「セルフ」は少なくともチャート全体であり、さらにおそらくその中にあるもの全体を包含しているホロスコープ自体の範囲を超えた何かでもあるのだろう。あらゆる出来事において、太陽はチャート全体の強力な統合要素として作用するようだ:リーダーであり、いわゆるオーケストラの指揮者である。それは、ちょうど原子に対する核のように、その人の「核心」、ハート(心臓)を描写するようだ。この「核」の真実の姿を真に理解することができないように、太陽の最も深い意味は理解しにくいのだろう。

しかし、よりシンプルには、太陽は私たちのエゴに貢献すると私は考える。ここでのエゴとは、私たちが自分自身だと知っているもの、自分をどんな人間だと思うか、私たちが同一化する対象としての人物像である。だからこそ、太陽にアスペクトしている天体は私たちが自分自身に同一化するやり方に影響を与えるのである。私たちは自分自身に「よい」概念を持っているだろうか?それとも、貧しい自己イメージしか持っていないだろうか?イメージ自体を持っているのだろうか?太陽に対するアスペクトは、これらの質問に対して光を投げかける。太陽にアスペクトする天体は、また、「太陽のサイン」と化合するか、または、それを否定する。太陽に対してタイトにアスペクトする木星は、例えば、太陽のサインの特徴を誇張するかもしれないが、一方、土星は、それらを禁止したり抑制したり、あるいは、これらの特徴が何であるかをよりしっかり定義するよう強く促すかもしれない。

ちょうど空にある太陽が光や熱を与えるように、チャート上で太陽が触れるものは一度に照らし出され、温められる。どんな天体でもスポットライトが当てられ、威力と力強さの両方が与えられる。もちろんアスペクトは両方向に働くので、反対に太陽に対するアスペクトとして、特に「困難な」天体からの「ハード」アスペクトは、私たちにとって太陽が個人的に意味するあらゆる物事の威力や力強さを奪うようだ。おそらく、晴れた日にサングラスをかけているようなものかもしれない。

(中略)

 

 

太陽のキーワードの一つに「意志」がある。火星とともに、太陽は私たちの意志、意向、未来の意図、望み、欲望などを描写する。自分らしくある欲望、特定のタイプのキャラクターになる欲望、人生で何かをやり遂げる欲望。よりシンプルに、太陽は私たちの目的や人生の目標、その目的を認識し意識的に生きる課題を描写するようだ。太陽のハウスやサインは、確かに、私たちが重要視し、通常は人生の中で最も重要になる領域である。天体が太陽に接触されると、その天体も私たちにとって特に重要になり、その天体は、しばしば、私たちがどう見られたいか、それを達成することが容易か難しいかなどについて物語る。例えば、太陽と土星のスクエアは、通常、人生の中で重要な権威に関する問題を持っており、この接触を持つ人は、たいてい、何らかの領域で権威として見られたい。一方、同時に彼らは他人の権威を受け入れることに困難さを感じたり、自分自身が権威を掌握することに困難を感じるかもしれない。

(中略)

チャート上での太陽のあるところは、私たちのアイデンティティを拾い集める場所、認知されたい場所である。そして、認知されることで私たちのアイデンティティは強化される。認知されることができなければ、より否定的な私たちは単純に古く平素な認知を求める行為をしてしまうかもしれない。これはハウスとともに働き、アスペクトとともにも同様に容易に機能するだろう。ここでは、いくつかシンプルな例を挙げることが適切であろう:太陽-火星は、「私は強いんだ、認識しておくれ」と言うだろうし、太陽-海王星なら、「私は素晴らしい救世主だよ、みておくれ」、あるいは、「私は大変な犠牲者だよ、救ってくれないか?かわいそうだと感じないか?」、太陽-天王星なら、「私はあなたとは違うぞ、認識しておくれ」、太陽-土星なら、「認識しておくれ、普通は人のことはどうでもよいか」などなど。私たちは、太陽を誇りとし、その恩恵を受ける傾向がある。私たちは、また、太陽が接触した天体が示すいかなるものをも賞賛し、誇りに思う。

(中略)

 

 

太陽は、また、英雄としても描写される。チャート上で太陽がどのような働きをしていても、それは私たちの中の英雄が遭遇する運命の挑戦について何かを物語るだろう。ユング派心理学者たちは、このプロセスについて個性化という用語を用いる。オックスフォード英語辞典によれば、「個性化」という言葉は、「個人あるいは独特な存在としてかたちになること、個人に組織化を与えること、あるいはかたちを与えること。同じ種族の他者から差別化すること」を意味する。

おそらく、これが太陽のテーマなのだろう。英雄の目的は、独特な個人になること。自分自身になるためには、その人はどこか内面に存在する必要があるだろう。リズ・グリーンなら、どんぐりは樫の木にしかなることができない、と表現するだろう。しかし、それぞれの樫の木は独特であり、その潜在的な独特さはどんぐりの内面に潜在的なかたちで存在するのである。したがって、太陽は自分自身のアイデンティティを見つけるプロセスを象徴するようだ。太陽にアスペクトする天体は、英雄がどのように見えるかを定義する助けになるばかりでなく、その人のこの内面の核心が遭遇する挑戦をも描写するだろう。それはこのプロセスを加速する、あるいは、阻害するかもしれない、助けになる、そしてそれほど助けにならない内面の全ての人物像たちである。

(中略)

 


咲耶まゆみ

感情、態度、対応・反応、母親、家、食べ物の好み、家庭内習慣、習慣・癖全般。退散先。安全の場所。養育される気持ち。他者の養育の仕方。順応。

 

 

月は、育みたい、育まれたい衝動、労わりたい、大事にしたい、守りたい衝動。成人になっても私たち誰もの中にいる幼児は時に依存的で、愛情に飢え、保護を求める。私たちの月のアスペクトは、他者を養育したり、自分の安全な場所や安心を見つける容易さや困難さについて多くを語る。

月は、特にサインによって、何が落ち着きや居心地の良さをもたらし、維持してくれるかを表す。アスペクトはこれの支えとなるか、あるいは妨げとなるかを示す。

月は、ICとそのルーラーと共に最も広い意味で私たちがどこからやってきたかを表す;例えば情緒的背景、ルーツ、歴史、遺産などだ。月はまた私たちの振る舞い方も表す。幼少期の環境の中で無意識な反応の引き金に対する反応の仕方や、恐らくプログラミングか癖の力によって今でもやってしまいがちな行動。月とそのアスペクトは、無意識に、実際のところ自動的に、刺激に対する反応と対応の仕方を表すことが多い。月と火星は、例えば、常にすぐに行動に移せる用意ができていて、非常に素早く、あるいは、腹立たし気に反応するかもしれない。月―土星は反応を統制しているように見え、慎重に注意深く対応する。

月に対するアスペクトは気持ちを表現する容易さと困難さ、またその気持ちの性質を表す。私たちの気持ちは遺伝や育った周囲の環境の感情のトーンに多く関係するかもしれない。意識はしていなかったものの、吸収していた感情のトーンだ。

 

 

月は私たちの家や家庭の嗜好全般を示す。家は私たちの「適合・順応する場(accommodation)」だ。そして月は最も広い意味で「他者の世話をする(accommodate)」か、また遭遇する人々や人生の問題にどのように自分自身を調整して適合するかを示す。様々な人や体験に対しては、個別に対応するのが理想だ。例えば、自然に出てくる異なる心の反応や異なる振る舞いなど、新しい状況毎に違う何かが求められるからだ。

月はまた家が私たちの退散先や心の停泊場、安全で自分でいられると思える場所、スリッパでパタパタ歩き回れる場所、好きなようにふるまえる場所、外界の目を恐れることのない場所という意味の家の意味を持つ。月はまたいかに自分と「居心地の良さを感じられる(feel at home)」も示し、これによって他者に対して自分がどう反応するか、また他者の自分にどう反応するかに関係する。

私たちは月が象徴するものへ退散しがちだ。なぜなら慣れ親しんだものだから。結局のところ、月は私たちのルーツ、私たちがどこからやってきたかも示すのだから。月はまた子供として安心感を得ることが出来たかも示す。特に安心感を抱かなかったとしても(例えば土星、天王星、冥王星から月に対して困難なつながりがあるのかも知れない)、月が示すものに対して引き付けられる。なぜなら月は愛着を持つ習慣パターンを示すからだ。コーヒーと一緒にたばこを吸うようなものだ: 頻度が十二分になると、たばこが伴わないと一杯のコーヒーをあまり楽しめなくなる段階に達する。

月のアスペクトは一番居心地の良さを感じられる家庭内環境を表す。大抵私たちが一緒に住みやすいか住みにくい人か、あるいは、人と一緒に住みやすいと感じるか住みにくいと感じるかを示す。これもまた適合力やどの程度心の安らぎを感じられるかに関連する。安心して自分自身でいられることができれば大抵は自然体で振る舞えるし、他者の異なるライフスタイルや異なる癖(特に家の中での癖)や気分変動に対してもっと適合できる。

 

 

月の主要な意味は母親だ。当然のことながら、私たちみんな産みの母親を持つ。そして私たちの月は母親との経験を表す。また前述した要素の多くに影響を与える幼児期の世話の体験全てについても多くを語る。いくつか、あるいは多数の家族に里子として育てられたり、あるいは施設に住んでいた子供たちのチャートでは、様々な方法ではあるが、子供のチャートの月(とMC-IC軸とそれらのルーラーと共に)は異なる保護者全てと「本当の」母親を示すことが多い。従って月は、その人または人達が誰であれ、幼児期の母親の経験を表す。月が関係する親の側面はこんな感じだ:「あなたを何があっても受け入れてあげる。あなたを守ってあげる、大事にしてあげる。あなたを心で抱きかかえて、あなたが探求して気持ちを表現できる安全の場所を提供してあげる。あなたの怖れ、あなたの怒り、あなたの不安感にクッションを与えてあげる」

このような育みは誰からでも受けることができる。理想的な幼少期では少なくとも数人から受ける。いずれにせよ私たちの最初の絆は母親と結ぶ。それは純粋に、そうでなくてはならないという現実的な理由からだ。なぜなら私たちは母親の中に入れられて運ばれ、母親の食事によって私たちが滋養を与えられるように母親の感情や気分を吸収するからだ。

(中略)

いずれにせよ、私たちの月はサイン、ハウス配置、天体のアスペクトによって子供としてどんな気持ちだったか、そしてとりわけ安を感じられたかどうかを多く語ってくれる。今いかに安心感があるか、守られている感じになっているか、人を大事に思えるか、そしてそれをすることの容易さや困難さ。これらすべては特に月の影響がある。

 

以上

 

「Part One: The Principles of Aspect Interpretation 1.The Planets」は、「太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星」を解説します。このセクションの完訳付きの書籍のご注文はこちらから。

 

 

 

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